インフルエンザ予防接種の検証：ワクチン接種は感染リスクを高めるという研究結果

最近、2つの重要な研究がインフルエンザ予防接種の意外な欠点を明らかにしました。予防接種は、インフルエンザ自体だけでなく、他の感染症にかかるリスクも高める可能性があるというものです。1つ目はCowlingらによるもので、予防接種を受けた人において、コロナウイルス、ライノウイルス、コクサッキーウイルス／エコーウイルスなど、インフルエンザ以外の感染症のリスクが340%も増加したという驚くべき結果が出ました。2つ目はShresthaらによるもので、予防接種を受けたにもかかわらずインフルエンザに罹患する確率が27%上昇したことを示しています。これらの研究結果は、インフルエンザワクチンとその予防効果に関する従来の認識に疑問を投げかけています。

Cowlingらの研究は、「ウイルス干渉」と呼ばれる現象を詳細に検証しています。これは、ある病原体をブロックすることで、免疫システムが他の病原体に対する防御力が低下する可能性があるというものです。彼らのデータは、ワクチン接種を受けた人々が呼吸器系疾患の急増に直面していることを示しています。340%というのは誤植ではなく、劇的な増加であり、ワクチン接種が逆効果となり、風邪やコロナウイルスなどの感染症を引き起こす可能性があることを示唆しています。一方、シュレスタ氏の研究はインフルエンザそのものに焦点を絞り、ワクチン接種を受けた人の方が未接種者よりもインフルエンザに罹患する割合が27%高いことを明らかにしました。これは厳しい現実です。私たちを守るはずのワクチンが、場合によっては私たちをより脆弱にしてしまう可能性があるのです。

これらは単なる偶然の産物ではありません。この考えは、2012年に臨床感染症誌に掲載された論文で、インフルエンザワクチン接種を受けた子供がインフルエンザ以外の感染症のリスクを2倍に高めると示唆されて以来、くすぶっていました。カウリング氏もこの流れを汲んでいます。シュレスタ氏の見解は、ワクチン接種を受けた人が流行したインフルエンザ株に対して時折、予後が悪化することを示す2020年のワクチン研究と合致しています。なぜでしょうか？ CDC独自のインフルエンザ追跡システムによると、ワクチン接種の根拠として「原罪」、つまり免疫システムが古いワクチン株に固執してしまうこと、あるいはウイルスの変異に伴うワクチン効果の衰えが指摘されている。WHOによると、インフルエンザによる世界の死者は年間29万～65万人で、ワクチン接種は適切なワクチンを接種すればそのリスクを40～60%削減できる。しかし、これらの研究は隠れたコストを示唆しており、ワクチン接種の普遍的な推進を巡る議論を巻き起こしている。

これは、ワクチン懐疑論のより広範なパターンに当てはまる。HPVワクチン接種が稀なギラン・バレー症候群の症例と関連付けられたことや、かつて自閉症と誤って関連付けられた麻疹ワクチン（誤りが証明されたにもかかわらず、記憶に深く刻まれている）を思い浮かべてほしい。ここでカウリング氏とシュレスタ氏は不正行為を主張しているのではなく、『インフルエンザおよびその他の呼吸器ウイルス』誌と『オープンフォーラム感染症』（2023～2024年）に掲載された査読済みの警告である。 Health Affairsによると、インフルエンザの死亡者数は米国で年間110億ドルに上り、欠点はあるものの予防接種は正当化されると批判する声もある。しかし、340%と27%という数字が現実味を帯びている現状では、これらの研究結果を受けてインフルエンザ対策の見直し、予防とこの不安なリスクのトレードオフのバランスを取る必要性が高まっている。