スタチン薬試験の欠陥を暴く:医薬品試験の実態に対する批判的考察
- berryblac
- 4月14日
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2023年に放送された「ジョー・ローガン・エクスペリエンス」のエピソードで、心臓専門医のアシーム・マルホトラ医師が、ホストのジョー・ローガンに、コレステロールを下げるために広く処方されているスタチン薬の臨床試験に潜む欺瞞的な慣行について衝撃的な事実を明かしました。マルホトラ医師は、「プレランダム化導入期間」と呼ばれる一般的だが議論の多い手法について説明しました。この期間では、公式な試験が始まる前に、被験者に薬(この場合はシンバスタチン40mg)を6週間毎日投与し、その間に副作用を経験した被験者は試験から除外されます。この慣行は、製薬業界では合法的かつ広く受け入れられているものです。
この除外プロセスは、試験結果を大きく歪めるとマルホトラ医師は指摘します。なぜなら、薬を問題なく耐えられる被験者だけが試験に残ることになるからです。例えば、「心臓保護研究」では、この予備段階で36,000人もの被験者が耐えられない副作用を理由に除外されましたが、これらのケースは試験データ上では単に「被験者の非遵守」と分類されました。マルホトラ医師は、被験者が自身の健康に有害だと感じる副作用を経験した場合、薬の投与プロトコルを続けることができず、投与ルールに従わなかったとして試験から除外され、薬の真のリスクが隠されてしまうと強調しました。
このような慣行の結果、試験データの最終的な副作用報告が大幅に過小評価され、薬の害を最小限に抑え、FDA承認に必要な好ましい結果のみを示すように設計されています。このため、スタチン薬試験で報告される副作用の発生率は、患者が現実世界で経験する副作用の発生率と大きく異なり、実際には副作用がはるかに多く見られます。2022年に「Journal of the American College of Cardiology」に掲載された研究もこの批判を裏付けており、スタチン薬の高用量投与は生存率の改善なしに副作用の増加と関連していると指摘し、全体的な利益とリスクのバランスに疑問を投げかけています。
マルホトラ医師は、2013年以来スタチン薬の批判者として知られ、「スタチンフリーな生活」などの著書を執筆しており、こうした操作された試験デザインによってスタチン薬の利点が過大評価されていると主張しています。彼の広範な批判は、製薬業界に対する不信感の高まりと一致しており、これはローガンの番組で繰り返し取り上げられるテーマでもあります。ローガンのプラットフォームは、特にCOVID-19パンデミック中に物議を醸す医療意見を広めたとして批判を受けてきました。この議論は、2021年に「The Lancet」に掲載された分析とも共鳴しており、試験デザインが副作用の真の発生率を隠してしまうことがあると指摘し、患者や医師に不完全な情報しか提供しない状況を浮き彫りにしています。
この対話は、臨床研究におけるシステム的な問題に光を当てています。規制承認を急ぐあまり、患者の安全が軽視されることがあり、被害を受けた被験者を報告せずに除外する慣行は、データの信頼性を損なうだけでなく、医療機関への公衆の信頼を揺るがします。マルホトラ医師とローガンの会話が明らかにするように、臨床試験の結果と現実世界の結果とのギャップは深刻な懸念であり、スタチン薬のような薬がどのように試験され、承認されるかについて、透明性を確保し、公衆衛生を守るための再評価が求められています。

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